2019年5月3日金曜日

ルルアのアトリエ 検証2 固定強化特性(回復)

ルルアのアトリエ 検証2 固定強化特性(回復)



リディー&スールのアトリエでようやく理解できた固定強化特性の仕様が
今作でも変わりないかいろいろと調査してみました。

前作の検証と同様に調べやすさを優先して回復アイテムのみで調べているので、
攻撃アイテムでも同じことが言えるかどうかはわかりません。



〇固定強化特性の基本仕様

固定強化の作用確認 (条件:特性の設定値[固定値] > アイテムの設定値[効果値])
計算式:実回復量=[効果値]+[固定値]

・ヒーリングサルブ Q:50↓ 
効果:HP回復・微(23~25) 特性:回復固定強化++(30:固定)
予測=[23~25]+30 実測 55, 53, 54 計算通り固定強化は機能している


反比例強化の作用確認 (条件:特性の設定値[固定値] < アイテムの設定値[効果値])
計算式:実回復量=[効果値①]+[固定値]*[固定値]/[効果値②]

・ヒーリングサルブ Q:50↓ 
効果:HP回復・微(23~25) 特性:回復固定強化+(20:反比例)
予測=[23~25]+20*20/[23~25] 実測 40, 39, 41 計算上算出されるはずの乱数(42)が出なかった


効果値①
特性:20232425
効果値②
2340.3941.3942.39
2439.6740.6741.67
2539.0040.0041.00

この現象は計算上の[効果値②]が乱数ではなく、常に最大値を参照すると考えると
説明がつく。(表のグレーでハイライトした部分が該当する)
反比例強化自体はしっかりと機能していることがわかった。



〇品質による切り替え
品質が上昇することでアイテムの効果は強化される。特に今作では強化量が激増しており
固定強化特性に大きな影響を与えているため調査。

・ヒーリングサルブ Q:100(+60%) 
効果:HP回復・微(23~25) 特性:回復固定強化++(30:?)
予測=[23~25]*1.6+30*30/25*1.6 61~63 実測 61, 62, 60 おおよそ計算通り

品質50では固定強化を行っていた組み合わせが品質による強化を受けて
反比例強化へと変更されていることが確認できる。
品質による効果の増大後に固定強化特性の判定・計算を行っていると考えられる。


〇特性の影響
品質による切り替えを踏まえて、今度は特性による強化で切り替えが発生するかを調査。

・ヒーリングサルブ Q:50↓ 
効果:HP回復・微(23~25) 特性:大きな回復量+回復力増加++(40%) 回復固定強化++(30:?)
実測 65, 63, 62, 64 これまでの検証から説明できない結果が出たため、2つの仮説を立てた

仮説1 特性による強化前に固定強化特性の判定があり、計算結果も維持される
     予測値=[23~25]*1.4+30
仮説2 強化系特性と併用することで反比例強化が固定強化へ切り替わる
     予測値=[23~25]*1.4+30

どちらの仮説が正しいのかを調査するため、反比例強化が実行される組み合わせを試した。

・ヒーリングサルブ Q:50↓ 
効果:HP回復・微(23~25) 特性:大きな回復量+回復力増加++(40%) 回復固定強化+(20:?)
仮説1の場合 予測=[23~25]*1.4+20*20/25=48.2, 49.6, 51
仮説2の場合 予測=[23~25]*1.4+20=52.2, 53.6, 55
実測 51, 48, 50, 49 仮説1の手段で判定しているように考えられる。


〇特性への作用
アイテムの効果だけでなく特性の中にも回復機能を持つものが存在するため、
そちらに対しても固定強化特性が機能するかを調査した。

・ヒーリングサルブ Q:50↓ 
効果:HP回復・微(23~25) 特性:聡明な癒し(MP回復10) 回復固定強化++(30:固定)
予測=[7~10]+30 実測 38, 37, 40, 39 固定強化は有効

・ヒーリングサルブ Q:50↓ 
効果:HP回復・微(23~25) 特性:孤高なる魂(MP回復50) 回復固定強化++(30:反比例)
予測=[46~50]+30*30/50 実測 66, 65, 68, 64 反比例強化も有効


〇覚醒効果への作用
本作の新規要素「覚醒効果」においても調査。

・知恵熱シロップ 
Q:50↓ 覚醒効果:追加HP回復Lv4(25) 特性:回復固定強化++(30:固定)
予測=[18?~25]+30 実測 51, 50, 49, 54, 52 固定強化は有効

・知恵熱シロップ 
Q:50↓ 覚醒効果:追加HP回復Lv4(25) 特性:回復固定強化(10:反比例)
予測=[18?~25]+10*10/25 実測 22, 27, 23, 29, 26 反比例強化も有効


〇二重特性の作用確認
前作での検証中に偶然発見した奇妙な相乗効果が今作でも有効かを検証。

・ヒーリングサルブ Q:50↓ 
効果:HP回復・小(36~40) 特性:回復固定強化(10:反比例) 回復固定強化++(30:固定)
予測=[36~40]+10+30 実測 77, 80, 79, 76, 78 
本作でも反比例強化が固定強化に変わり合算して処理されている。



まとめ


・固定強化特性を付与したアイテムの計算方法

固定強化  = [効果値]*[品質補正]*[特性強化]+[固定値] 
反比例強化 = [効果値]*[品質補正]*[特性強化]+[固定値]*[固定値]/[効果値]*[品質補正]

※品質による効果値の変化後に固定値の判定・計算が行われる
※特性は固定値の判定・計算に影響を与えない
効果値の部分は乱数ではなく最大の値を参照する
※効果以外の特性・覚醒効果にも影響を与える
※2つ以上の固定強化特性が付くと強制的に固定強化判定を引き出すことができる


・雑感

品質補正が衰えない今作では、判定切り替えによる固定強化特性の弱体化が深刻です。
回復アイテムは200~300回復できれば十分なので、品質で十分な効果を稼ぎ
覚醒効果と特性で利便性やユニークさを伸ばすのがセオリーなのではないかと思います。

そうなると固定強化特性の出番は無さそうに見えますが、特性の影響を受けないため
マイナス補正のかかる特性と組ませるなどの使い道は残されています。
DLCで永久機関などのピーキーな特性が追加されることを期待します。


検証データの無断転載は禁止します。

2019年5月1日水曜日

ルルアのアトリエ 検証1 回復効果と品質の関係

ルルアのアトリエ  検証1 回復効果と品質の関係


今作もいろいろと検証していこうかと思ったのですがどうやら品質の補正が前作までとは違う挙動を示していたので、まずは品質の影響から調べてみました。


〇期待値大幅増・鉄板の効果
 これまで回復効果には乱数減少系の特性は作用しませんでしたが、一応調査

・ヒーリングサルブ 
Q:50 効果:HP回復・小(40) 覚醒効果:なし 特性:期待値大幅増 鉄板の効果
36, 36, 36, 37, 39, 39, 37


結果 回復系の効果には乱数減少の特性は意味がない

〇HP割合回復と品質
 HP割合回復は効果の仕様上乱数が発生しないため検証が楽そうだと思い調査

・デニッシュ
Q:- 効果:HP割合回復・微(40%) 覚醒効果:なし 特性:なし
Q:50=108, 108, 108 
Q:100=108, 108, 108

結果 HP割合回復は品質の影響を受けていない


攻撃アイテムと異なり回復アイテムの検証は乱数との戦いが多いので上記二つの要素に
期待していたのですが、どちらも上手くいかなかったため正攻法で検証していきたいと思います。



〇HP回復効果と品質
 今作では図鑑に効果に対する設定値が記載されているのでいろいろ助かりました。
 まずは効果の発現が容易なHP回復・微から

・ヒーリングサルブ 
Q:- 効果:HP回復・微(25) 覚醒効果:なし 特性:なし
Q:50=25, 24, 23 23~25(100%) Q:51=32, 31, 30 30~32(128%)
Q:75=34, 35, 36 34~36(144%) Q:100=38, 40, 39 38~40(160%)
Q:101=38, 39, 40 38~40(160%) Q:150=48, 46, 47 46~48(192%)
Q:151=48, 47, 46 46~48(192%) Q:200=56, 54, 55, 53 53~56(224%)
Q:300=71, 70, 69, 71 69~71(284%) Q:500=99, 103, 102, 101, 100 99~103(412%)
Q:999=179, 178, 181, 176, 180 176~181(724%)

以上をプロットすると以下のグラフ(図1)になります(品質0は仮想)
わかりづらいですが品質50と51に大きな差が生まれていること、
51以降は直線性があるらしいことが確認できました。

HP回復・微以外も品質300まで調査したものを同様にまとめてみました(図2)。


次に実際の回復量ではなく基本効果に対する増加量を見てみましょう(図3)。
計算式は (品質Nの回復量-品質50の回復量)/品質50の回復量*100 です。
効果毎に挙動が異なっていることが顕著に示されています。


このあたりで検証が行き詰っていたのですが、データを見返している際に
結果の一部が公差数列になっていることに気づきました。
そこで効果の値と公差をプロットすると(図4)ここでも直線性があることがわかり、
数字の誤差をいじるときれいな方程式が出たのでこれを採用しました。


公差を求める方程式がわかったので、公差を図1の傾きとして考え
切片(初項)を品質0~50の値、つまり効果の基本値として考えると

実際の効果 = 効果の基本値+アイテムの品質*0.01*(0.125*効果の基本値+12.5)

で表すことが可能になりました。(品質51以上のアイテムに限る)
※0.125*効果の基本値+12.5は品質100毎の公差なので1/100しています。
多少の誤差はありますがだいたいあっているんじゃないかと思います。


この数式をもとに算出した品質による補正は以下になります(図5、図6)。

当初は弱い効果が品質の恩恵を大きく受けているように感じましたが、
効果の値に対して公差が正比例しているため逆転することはありませんでした。

インタラプトの仕様上、効果が弱くともゲージが溜まりやすいアイテムは
活躍する機会があるため、過去作の統一品質補正に比べて使えるアイテムが
多くなったのではないかと思います。

今後はこの数式が攻撃アイテムでも機能するのかや他の回復アイテムに関する
検証を続けていきたいと思います。



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