ライザのアトリエ2 品質補正 検証
近年のアトリエシリーズではアイテムへの品質の影響が一律ではなくったため、本ブログでは新作が出るごとに一応補正値の計算式を求め、それなりのものが突き止められたら公開しております。ゲーム制作や統計学の素人が数字とにらめっこして結論を出しているので間違っていたらすいません。
1.大雑把なあたり付け
クラウディアに品質を少しずつ上昇させた爆粉うに(効果:炸裂するうに、特性:なし)を複数回投げてもらいダメージ乱数の最大値と最低値を記録しました。
クラウに投げてもらった理由としては、初期CCが高くアイテムのダメージを増加させるパッシブスキルを持っていないため(回復アイテムを調査する場合には同様の理由からクリフォードさんに投げてもらうことが多い)、爆粉うにを選定した理由としては最初期の攻撃アイテムのためダメージ乱数の幅が狭く調査しやすい、レシピ環が単純で余計な効果を発現させにくい等があります。
調査の結果、ダメージは品質に対して正比例していることが確認できました。さらに前作の品質補正と同様に直線性を持った一次関数であることもわかります。
2.ツールの開発
品質補正を効率的に調査するためにゲーム内の要素が道具として活出来ないかを調査しました。
〇クラフト(弾けるトゲ・大)
こちらの効果は乱数を持たないため、同一条件であれば必ずおなじダメージを出すことが出来ます。この仕様は効果量が明記されていない特性や装備(主に装飾品)の効果を評価するときに非常に役立ちます。また装備全体でアイテム効果が何パーセント強化されているかなどを知りたいときにも使うことが出来ます。
〇ネクスフュリア(HP割合回復・小)
ネクスフュリアの効果は対象者のHPに対する割合として回復量が決まり乱数が出ません。クラフトの回復版として使い分けることが出来ます。さらに品質の影響も受けないためアイテム製作時に素材の品質等を調整する手間が省けます。
〇永久機関
アイテムを何度も投げるときに一番苦労することはCCの確保です。前作のようにラムローストくん2号との戦闘開始時にCCが10~13配布されないため、初期CCと自力で稼いだCCを丁寧に使わねばなりません。そのため調査するアイテムのCCが低いに越したことはないので、本特性が有効な場面が多々ありました。さらにアイテムの効果を30%低下させるデメリットも乱数幅を抑えたい私にとってはありがたい副効果となりました。
〇WT短縮特性
本作ではアイテムを連続して4つまで使用することが可能となったため過去作ほどWTの短縮に重要性を見出すことが出来ませんが、永久機関と同様にアイテム効果の減少が様々な検証方法に寄与してくれています。
高速使用(0%)、高速使用+(-5%)、高速使用++(-10%)
ソニックスロー(-15%)、ライトニングスロー(-30%)
3.データの収集
〇爆粉うに
〇フラム
フラムにおいても①直線性があること、②Δ1が最大ダメージに比例していることが確認できました。
〇Δ1の算出
x軸に最大ダメージ(品質100)をy軸にΔ1をプロットすると以下のグラフになります。
爆粉うにとフラムのΔ1が同一直線状に分布していることから、アイテム間で共通の方程式を用いてΔ1を算出していることが伺えます。
同様の方法を用いて品質300、品質999を求めてまとめると以下のようになります。
Δ1=0.00113x+0.11 (x=品質100時の最大ダメージ)
Δ1=0.000923x+0.09 (x=品質300時の最大ダメージ)
Δ1=0.000561x+0.0548 (x=品質999時の最大ダメージ)
(傾きが切片の1/100に近くなっており、ここからさらに一つの方程式を求めることが可能そうですが、混乱を招きそうなのでΔ1を求める方程式はここまでとします。)
4.品質補正値の求め方
アイテムダメージの方程式は y=ax+b の形で表すことが可能です。
y=任意のアイテムの任意の品質での最大ダメージ x=任意の品質
a=Δ1(品質が1上がるごとに上昇するダメージ量) b=品質0におけるダメージ
Δ1の求め方は既に説明したので、品質0の求め方を解説しておきます。
爆粉うに(炸裂するうに)は品質100で最大ダメージ:32、Δ1:0.146が判明しています。
b=32-(0.146*100)として求めることが可能です。Δ1*品質の値を引くだけです。
品質100における最大ダメージをmとして、これまでに求めてきた数式を y=ax+b に組み込んでいきます。
a=0.00113m+0.11 b=m-(0.00113m+0.11*100)
y=(0.00113m+0.11)x+m-[(0.00113m+0.11)*100]
こちらに数式に実際の品質100時の最大ダメージmと、推定の品質xを代入することでアイテムの最大ダメージyを求めることが出来るようになります。同様に品質300、品質999の最大ダメージからも数式を得ることが可能です。
計算式を求めるために必ずどこかの品質時の最大ダメージを調査しないといけないのは面倒ですが、それ以降は特定の効果固有の方程式として使用可能になります。